『不動産業者のチラシの見方』

不動産業者の広告が、毎日の新聞紙に折り込まれています。
一般的には、この広告を見て、土地・建物などの売買、賃貸、管理などについて、業者に連絡してみる事が多いでしょう。

しかし、これはあくまで「広告」であって、当該物件や業者の実態を必ずしも正確に反映したものではありません。

だからこそ、冷静かつ客観的に「広告」を分析してみる必要がありそうです。

そこで、留意すべき事項を、具体的かつ簡潔に提示しておきます。

1・不動産業者の営業経歴の目安を得る事。すなわち、経験が浅い業者のうっかりミス等にはつきあいたくないですよね。たとえば○○県知事(10)1231号という表示は、免許業者なら必ずしなければなりません(無記載の業者は論外ですから相手にしない方が賢明です)

上記符号の意味は、○○県知事の初度免許を受けてから、10回目の免許更新をした(1回で5年)という更新回数を表しています。必ずしも、新しい業者が劣るとは限りませんが、相当の年数営業を積んできた業者は、それなりの経験があり、社会において永年継続が許されてきた事を意味しています。

2・仲介か直販か、区別しましょう。仲介が成約したときに、売買なら取引価格の3%程度、リースならば家賃の最大1カ月分程度の手数料が必要です。(もっとも、交渉により、それ以下の手数料も可なので頑張ってみましょう)
直販と謳ってあれば、手数料はナシです。

3・時々、仲介物件募集のチラシに「期限内に成約ができなかったら買い取りもします」等というのがありますが、文字どおりに受け取っては大失望します。おそらくチラシの隅の方に小さく「但し、弊社規定の値段による。また買い取りできない場合もあります」と記載があるはずです。万一、そのような記載がない場合は、どんな物件であろうと堂々と「時価」で必ず買い取ってもらいましょう。また、「買い取り」制度を強調したるPRの場合は、買い取り実績(%)を示してもらいましょう。ほとんど実績が無いにも拘わらず、
買い取りを強調する場合は、いわゆる、おとり仲介の疑いもありますので、消費者センターなどに注意を喚起してもらいましよう。

4・あまりに安っぽい感じのチラシを撒く業者物件には、要注意です。営業姿勢が透けて見えます。

5・表示されている価格は、仲介の場合、ほとんど売主の希望価格そのものです。もっと安くならないか、交渉しましょう。業者の腕次第で実現する場合が、なきにしもあらずです。直販物件の場合は、若い営業マンには権限がありませんので、なるべくその会社のお偉いさんに、なんとかコネをつけて頼み込めば、値引きしてくれる場合があります。

6・土地の価格は、人口減少、高齢社会の漸増、経済の停滞等により、全般的には、数年来値下が続いています。従って、売ってもいいかなと思う物件は、一刻も早く換金し、買ってもいいかなと思う物件は、とことん交渉して買いましょう。

7・高層マンションの上階に住むと、見晴らしはいいけれど、災害の時などは悲劇の場合があることを念頭に置きましょう(停電・揺れ・断水・エレヴェーターストップ・救助遅れ)。人間の生理からしても、超高所に人類が住むように適応してはいないのです。また、前面が大通りに面しているマンションの、1階〜4階くらいまでは車両などの騒音が、数年も続くと神経に響く場合がありますので注意しましょう。

8・戸建てからマンションに移られる方は、マンションの延床面積は、一戸建てより相当狭小になる事を覚悟しておきましょう。

9・老齢になって車を運転できなくなっても、日常生活に困らない事を第一条件に、マンションの立地を選びましょう。

10・これからは、新築のみならず中古マンションが多量に市場に出回ります。マンション部屋の実質的耐用年数は、40〜45年です。
  したがって、新築価格を耐用年数で割れば、平均年減価額がでます。例えば、4000万円の新築マンションが、20年経過後に市場に売りに出たとすれば(4000÷40=100万円/年)、減価額は2000万円です。即ち現在の市場時価は400020002000万円が相当とみるべきです(筆者の考え) 
  ところが、実際には相当高値で仲介市場に出ているマンションが、多くあるようです。
なお、アバウトで言えば、販売不動産業者の粗利益は、三重県内の平均的新築マンション一室につき4百万〜6百万円と考えられますので値引き交渉の範囲として頭の片隅においておくのも良いかもしれません。また、売れ残りのMNなどは、交渉次第でこれ以上の値引きで売ってくれる場合もあるかもしれません。  

               ※三重県不動産コンサルタント協会の会員が、各種ご相談受付けています(有料)

原田土地開発(株)トッピックス